イントロダクション
暗号資産に関する法整備は徐々に進んできており、国税庁の見解が公表されるなど、暗号資産の税務上の取り扱いが明らかになってきています。この記事では、税務上の取扱いの変遷と整備状況についてまとめています。
仮想通貨の転換点
2017年6月30日以前
仮想通貨は「モノ」
暗号資産は、金地金と同様の「モノ」として位置づけられ、法令上の通貨には該当しませんでした。
消費税の対象
暗号資産の取引は、消費税の対象とされました。
2017年7月1日以降
仮想通貨は「支払手段」
資金決済法によって、暗号資産も紙幣などと同様に「支払い手段」として位置づけられました。
消費税は非課税
暗号資産の取引は、消費税の対象外とされました。
国税庁の情報公表
・2017年12月1日(平成29年)
確定申告の対象となる暗号資産の損益やその具体的な計算方法などをまとめた、「仮想通貨に関する所得の計算方法等について(情報)」が公表されました。
https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/shotoku/shinkoku/171127/01.pdf
・2018年11月21日(平成30年)
先の情報に、所得税だけでなく、法人税や相続税の取り扱いを加えた「仮想通貨に関する税務上の取扱いについて(情報)」が公表されました。このFAQは、仮想通貨に関する税務上の取扱いについて、税目ごとに寄せられた一般的な質問等を取りまとめたものです。
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/virtual_currency_faq_02.pdf
・2019年12月20日(令和元年)
平成30年11月21日付「仮想通貨に関する税務上の取扱いについて(情報)」を更新したものです。
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/virtual_currency_faq.pdf
・2020年12月18日(令和2年)
令和元年12月20日付「仮想通貨に関する税務上の取扱いについて(情報)」を更新したものです。
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/virtual_currency_faq_03.pdf
リンク・計算エクセル
暗号資産に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和2年12月)|国税庁
今後の税制動向
日本仮想通貨交換業協会などから税制改正の要望書が提出されています。その中では、暗号資産の現物取引、証拠金取引の分離課税への変更を求める内容があり注意が必要です。
■参考
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