イントロダクション
暗号資産・ブロックチェーン業界に携わる人たちは、システムエンジニア、コンサルタント、マイナー、ユーザーなど様々です。
この記事では、暗号資産を取り巻く主要なプレーヤーについてまとめています。
暗号資産の開発者
暗号資産には、それぞれ開発者が存在しています。
・ビットコイン開発者:サトシ・ナカモト(不詳)
・イーサリアム開発者:ヴィタリック・ブテリン(ロシア生まれ)
・ライトコイン開発者:チャーリー・リー(コートジボワール生まれ)
などが有名です。
マイナー(採掘者)
マイナーとは、マイニング(採掘)する人という意味です。マイニングとは、暗号資産の送受金データをブロックチェーンに記録するための処理を行うことで、この処理を行っている人たちをマイナー(採掘者)と呼んでいます。この取引を検証する作業が鉱山から鉱石を採掘する行為と似ているため、マイナーやマイニングという呼び名がついたといわれています。
マイナーの役割
・暗号資産の送受金データをブロックチェーンに記録する処理を行うこと
・暗号資産のシステムを動かすルールを変更すること
マイニングファーム(採掘工場)
現在は、ASIC(Application Spesific Integrated Circuit)と呼ばれる、マイニング専用のハードウェアを何千台も集めたマイニングファームと呼ばれる組織でマイニングが行われています。 10社程度でシェアの90%以上を占めており、多くは電気代・初期投資の安い中国企業となっています。
暗号資産交換業者
暗号資産交換業者とは、その名の通り、主に暗号資産の交換を取り扱う業者のことです。2017年4月に施行された改正資金決済法により、金融庁への登録が義務付けられています。2021年5月現在の登録業者は27社となっています。
暗号資産交換業の定義
暗号資産交換業とは、次に掲げる行為のいずれかを業として行うことをいいます。
・暗号資産の売買又は他の暗号資産との交換
・上記の行為の媒介、取次ぎ、又は代理
・上記の行為に関して、利用者の金銭又は暗号資産の管理をすること
暗号資産ユーザー
日本国内の暗号資産取引人数(現物取引)は約350万人で、その中心層は20~40代で全体と約90%を占めているとされています。
現在、暗号資産ユーザーの主な利用目的は、投資・投機といわれていますが、送金手段として利用されることも増えてきています。今後、決済手段としての利用が増えることを期待されます。
なお、暗号資産の取引は現物の通貨があるわけではなく、すべてクラウド上で行われます。
決済サービス事業者
クレジットカードの信販会社のように決済サービスを行う事業者です。店舗などで、たとえばビットコイン決済が行われたときに、自動的にビットコインを円に換金し、店舗に支払います。
決済サービス事業者を利用する背景には、決済されたビットコイン(売上)を日本円で受け取ることにより、ビットコインの価格変動リスクを回避したり、導入も手軽で、手数料はクレジットカードよりも安く済むといったことがあるようです。
ウォレットサービス事業者
暗号資産のウォレットとは、保有している暗号資産を保管するものです。ウォレットサービス事業者はその機能やサービスを提供を行います。
ウォレットは、暗号資産の保管だけでなく、ウォレットから別のウォレットへ送金する機能もあります。ウォレットサービス事業者により、対応している暗号資産や機能面の違い、セキュリティや信頼性などに差があるので自分に合った事業者を選択することが重要です。
参考:暗号資産カストディ業務
カストディ業務は暗号資産を保管・管理する業務です。暗号資産の流出リスクやマネーロンダリング・テロ資金供与の懸念があるため規制の対象とされています。カストディ業務は暗号資産交換業(第3項)に該当します。
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